確率で考える難関大を目指す受験戦略
大学受験では、余裕で合格できるレベルの人や、
記念受験のようなほぼ受かる可能性のない人も受けていますが、
受験生の大半は似たり寄ったりの実力です。
合格当落線上には、同じようなレベルの人がひしめいています。
その中でたった一回の試験で決めるのです。
国立大学はセンター試験がありますが、
難関大は二次試験の得点比率が高く、一発勝負のようなものです。
そしてそうなってくると、当然運の要素がめちゃくちゃ絡んできます。
勉強してそれなりの実力を付けて合格圏だと思っていても、
当日以下のような事があるとあっという間にピンチになっていしまいます。
・体調不良
・得意教科が極端に難化や易化して他の人と差を付ける事が出来ない
・数学や物理などの序盤で勘違いや度忘れ、ケアレスミスをして大問まるまる落とす
その逆も然りで、苦手教科や得意教科の難易度や
知っている問題が出て難しめの大問題がひとつ解けたり、
選択問題がカンがさえわたったり、
ちょっとした事で厳しいと思っていた大学でも合格できたりします。
現実は合格か不合格かに分かれてしまい確率は計算できないので
神様以外知る方法はありませんが、
実際には確率があるはずです。
模試の判定は全然当てにならないと考えていますが、
他に頼るものもないので、模試の結果で考えてみます。
A判定は合格率80%以上、B判定は60~80%、C判定は40~60%、
D判定は20~40%、E判定は20%以下 の目安となるように設定
されていると言われています。
E判定の高望みと思われる大学(仮に合格率10%)を受験するとしても
7回受ける事が出来れば
すくなくとも一つ受かる確率は、50%を超えます。
D~E判定(仮に合格率20%ちょっと)の大学であれば7回受ける事が出来れば
すくなくとも一つ受かる確率は、80%程度あります。
そしてある程度のレベルの私立でも良いと考えれば、
10校近く受ける事は可能ですので、
数撃つ事で実力を若干カバーする事が出来ると考えられます。
実力以上も含めて行きたい大学をかたっぱしから
受けるのも利にかなった戦略と言えます。
もちろんお金はバカになりませんが、大学生になればバイト出来ますし、
奨学金を貰って、大学でしっかり勉強し就職してから返す事も出来ます。
大学受験は金銭的に見ても有利な投資で、
合格すれば生涯年収の期待値的にペイ出来る可能性が高いですし、
更にやりたい仕事につける可能性も上がります。
しかしながらどうしても行きたい大学がある場合や、
理系の最難関大学を受ける場合は受験できる回数は限られています。
一般的には国立大の前期試験、後期試験の2回、
私立も選択肢に入れると慶應、早稲田、が各1回
と受ける事が出来る回数は2~4回です。
となると数撃つ戦略が使えません。
もう少し範囲を広げればたくさん受けられますが。。。
そして1回しかない自分の人生、やり直しは効きません。
出来る限り不合格の可能性を減らすべきです。
自分が納得できる大学で受ける事が出来る大学は必ず受けるべきですし、
前期試験が終わったらすぐに後期試験の勉強をするべきです。
1回チャンスが増えるだけでかなり落ちる確率は減ります。
その上で、ボーダーラインよりもより高いレベルの実力を目指し
少しでも合格率を上げる事が最良の選択となります。
遊ぶのも、休むのも受かってしまえばいくらでも出来ます。
間違ってもぎりぎり合格を目指して手を抜いたり、
ちょっと模試で良い結果が出たからと言って油断してはいけません。
可能性がある限り少しでも実力を上げる努力をしましょう。
受験における地頭の良さや才能の話
世間一般で旧帝国大学や早慶レベルは難関大学と言われています。
だいたいこのレベルに入る事が出来るのは同世代の3%前後と言われています。
人口の上位3%と聞くと頭によぎる事があります。
難関大に行くのには地頭の良さや才能が必要なんじゃないかと??
受験勉強と地頭の良さや才能が関係あるかについてですが、
残酷な話ですが、正直関係はあると思います。
地頭の良さや才能が何を指すかわかりませんが、
人間にも個体差があります。
背の高さも、顔も、運動能力も人によって違います。
生まれてすぐの赤ちゃんを、人工的に全く同じ環境にして育てたとしても、
集めて競争させれば、理解力も、論理的思考の得意さも、テストの点も
必ず差が付くと思います。
でも差があるからなんだと言うのでしょうか?
陳腐な言葉ですが、人生は配られたカードで戦うしかありませんし、
例え才能がなくても、プロ野球選手を目指すのとは訳が違います。
同級生の中で3万位くらいになれば良いのです。
努力と工夫で補えます。
頑張ったけど駄目だった、才能がなかったみたいな事をよく聞きます。
しかし客観的に見て厳しいようですが以下の2つのパターンが多いです。
①自分がやるべき事を考える事を放棄している。
具体例:
・学校や塾で板書を綺麗にとって満足している。
⇒ノートを綺麗に取っても意味がない。覚えて身に着ける事が目的。
そもそも大事な事は参考書とかにまとまっている。
・学校の宿題や定期テストの勉強をただやっている。
⇒大学に受かるために自分に必要な事は人によって違う。
学校で出される宿題をやっていればいい訳ではないし、
定期テストも受験とは関係ない。
受験で最高の点を取れるように勉強するべき。
②言うほど頑張っていない
具体例:
・計画を立てたり、参考書や勉強法を探す事ばかりに夢中になり実は勉強していない。
・自習室とかに通っているが長々と友達と話している。
・高3の冬とかに急に難関大受ける事を決め受験勉強をはじめる。
それまでずっと遊んでいた人が、
急に受験生の秋や冬にあせって勉強をはじめた所で、
すぐに難関大に逆転合格で入れる訳がありません。
小さい頃から塾に通い勉強して、中学受験をして、
中高一貫のレベルの高い学校でそれなりの学力をキープしてみたいな人と、
これまでほとんど集中して勉強した事がなくて、
授業中も寝ていてみたいな人では
生涯で数千時間、下手すると1万時間近くは勉強時間が違っていたりします。
あなたが1年間、毎日10時間勉強しても3650時間です。
その勉強して来た人も当然勉強するので追いつくのは簡単ではありません。
頭の良さや才能が・・・の前にこれだけ努力の差がある可能性があるのです。
この現実とは辛くても向き合った上で、乗り越えなくてはいけません。
ネットでは約3カ月勉強すればMARCHは余裕だとか、
夏休みからで受かったとか言う言葉で溢れていますが、
真に受けてはいけません。
本当だとしても努力を積み重ねて来た人の言葉かもしれないのです。
受験勉強を意識した勉強と、日常の勉強は全然密度が違いますし、
勉強方法を工夫し効率良く受験勉強をすれば、これまでサボって来た人でも
差を縮め逆転合格は可能です。地頭の良さや才能も補えると思います。
しかし受験を甘く考えていると失敗する可能性が高いです。
それなりの覚悟と、勉強量は必要です。
覚悟を決めて、勉強方法を全力で工夫し、必死に勉強すれば、
これまでの人生で付けられた差を取り戻せます。
例え志望校の難関校に落ちたとしても、
絶対に頑張らないよりは大学の選択肢も将来の選択肢も多くなります。
人生で1年くらい必死に頑張るのも悪くないです。
才能や地頭のせいにせずに、受験勉強を頑張って見てはいかがでしょうか?
理系科目の必須スキル!高い計算力!
という記事で東大生の3人に1人が公文式出身という事が話題になりました。
この記事を見た時、そりゃ公文やっていれば強いよなと思うと同時に
これが受験勉強のひとつの答えかなと思いました。
もちろん上記統計では公文に通わせるような教育熱心な親がいる子供は、
その後もきちんとした教育を受けさせる可能性が高いというような
直接公文式の教育とは関係のない要因もあると思いますが、
やはり公文式をやっていた人は計算力が高い人が多いのが
理由ではないでしょうか?
公文式の数学と言えば計算問題がたくさん印刷されたプリントを
ひたすら解いて先に進んでいくスタイルです。
この反復練習は計算力を付けるために非常に優れた方法です。
そして意欲のある子どもはどんどん先に進んで行って、
小学生で三角関数や微分・積分までやる人も当たり前のようにいます。
私の周りにも異様に計算の早い子がいて聞くと、
公文式で微分をやっているからこのくらい簡単だよ的な事を言っていました。
小学生時代から、微積の計算練習を積んでいる戦闘民族サイヤ人相手に
高校3年生後半に微分・積分をはじめて習う非進学校の一般人が勝つのは
そりゃ大変だよなーと思います。
何故なら計算力があると理系科目の勉強に圧倒的に有利だからです。
理系科目が得意になるために必要不可欠な能力を1つ上げろ
と言われたら、迷わず計算力と答えます。
何故計算力がそんなにも大事なのかと言うと、
以下の3つの理由からです。
①計算力は理系科目全てに役立つ
計算力と聞くと数学の話に聞こえるかもしれませんが、
そんな事はありません。物理・化学においても計算力がものを言うのです。
物理においては文字のたくさん入った式を、
正確に処理していく能力が求められますし
化学においても理論分野では計算問題が主戦場です。
濃度、MOL、原子量・分子量・・・。
もちろん無機、有機化学と理論化学の応用問題でも計算はばんばん出て来ます。
②問題を考える力が付く
若干大袈裟な言い方ですが、
計算力が上がると問題を考える事が出来るようになるのです。
問題を解き進めていく上で計算は必須です。
計算力がある人は、ほとんど負荷なく、ささっと計算や式変形を
する事が出来るので、思考が遮断されません。
もっと言うと、問題を考えるというのは、思考錯誤です。
数学が出来る人でも大多数の人はエレガントに頭の中で
解法が思いついている訳ではありません(少なくとも私の周りの人達は・・・)
よくわからないけど、ひとまず解の公式に代入してみるかとか、
この公式使えば、式変形出来るからやって見ようとか
力業でいろいろ試してその中で理解し分かっていくのです。
計算力があれば、試行錯誤するスピードも上がるため
試行錯誤する回数も増えます。
一方計算が苦手だと、式の変形や計算に集中しなければならなく、
その都度、思考が遮断されます。
計算に集中してしまい(いわゆるワーキングメモリが取られ)
自分がどういう思考で何をやっているのかもわからなくなります。
試行錯誤にも時間が掛かり、数撃てません。
しかもその式変形や計算が間違っているかもしれなく、
不安と戦いながら進めていく事になります(悲しい事に体験談です)
③勉強のスピードが上がる
当たり前の話ですが、計算のスピードが上がると
1日に勉強出来る量が増えます。
解答や解説の式変形を自分で計算して見て理解する事も出来るようになり、
理解力も上がります。
まとめると、計算力があると、
①理系科目全部で、②考える力が付き、③勉強量も増える のです。
計算力は木こりの斧みたいなもです。
刃がぼろぼろの状態で(計算力がない状態で)
やみくもに木を切り続けても(やみくもに問題を解き続けても)
1本の木を切るのに時間が掛かるため、(1問の問題を解くのに時間が掛かるため)
結果時間と労力の割に木が切れません。(時間と労力の割に問題数がこなせません)
まずは刃を研ぐ(計算力を付ける)べきでしょう。
ただし、受験生には時間が限られています。
闇雲に計算問題を解いていては計算力を付けるために膨大な時間が
掛かってしまいます。
計算力を付けるためには、計算の考え方やコツを知った上で
反復練習をして慣れる事が大切です。
計算力を付けるのにお勧めの参考書・問題集を紹介します。
■計算のコツや考え方を紹介している本
⇒数学を受験で使う人であれば万人にお勧めできる鉄板参考書。
どこに着眼するのか、悪い解き方と良い解き方の具体例、
早くミスなく解くためのコツなど数学が得意になるための
本質的な情報が詰め込まれています。
⇒合格る計算数学よりも、速度や計算精度を上げるために必要な
テクニックに重点を置いた実践的な本。
どちらかと言うとセンター試験など時間が厳しい試験で
高得点を取りたい人向けです。
■ひたすら問題を解きたい人のための問題集
⇒物理・化学で使うレベルの計算や、
数学で使う基礎となる計算に慣れるにはもってこいです。
私もプライドを捨てこのレベルの問題を繰り返し解き
計算に慣れる事からはじめました。
⇒公文を彷彿とさせる無機質な問題集です(誉め言葉)
網羅性、質、量、解説、文句なし。
特に、理系難関大学を志す人なら
一番の頻出分野である数Ⅲの微積は是非ともやっておきたい所です。
しっかりと考え方を理解した上で計算問題を大量に解けば、
1か月もしないうちに、計算力が上がって来て、
理系科目に対する理解力が付いている事が実感出来ると思います。
一見遠回りに見えますが、計算力を付ける事が長い目で見ると近道です。
もっと言うと理系の受験生にとっては、高い計算力は必須スキルです。
身につけて受験勉強を有利に戦いましょう!
0から理系難関大学を目指すための最初の一歩。まずは自分が何をすべきか把握して勉強してみる。
理系の難関大学を目指すために、まずはじめに何をすれば良いか、
私の考えを体験談を交えて紹介します。
千里の道も一歩から!
最初の一歩を正しい方向へ歩みだすために参考になれば幸いです。
①志望校を決める
何はともあれゴールが決まらないと、計画は立てられません。
まず最初にやるべき事は志望校の決定です。
目指す大学によってどの教科にどのくらい力を入れるべきか等が変わって来ます。
そして受験勉強は長期戦ですので、ぶっちゃけめちゃくちゃしんどいです。
本当に行きたいと思える志望校がないと中々モチベーションが続かないです。
現時点の学力は関係なく、行きたいなと思える大学を探しましょう!
この時点で決まるのがベストですが、必ずしも1つに絞る必要はありません。
- 私の場合の志望校決め方: 東京に行きたい!
どうせ勉強するなら人に自慢できるような大学!
就職の時に好きな企業を選べるような大学が良い!
⇒志望校候補は、東京大学、東京工業大学、慶應大学、早稲田大学
②行きたいなと思う大学を調べる
行きたい大学が決まったのであれば、
次にやるべき事はその大学に受かるための戦略を立てる事です。
当たり前ですがその志望校の合格点を当日取る事が出来れば合格です。
合格点をもぎ取る戦略を立てるためにも
受験に必要な科目、配点などを調べましょう。
-私の場合:東大⇒センターの配点比率低いが足切りあり。
科目は、国語!、数学、英語(リスニングあり!)、物理、化学
東工大⇒センターの配点比率低く二次試験勝負
科目は、数学、英語、物理、化学
慶應、早稲田⇒私立だが4科目。英語、数学、物理、化学
この時点で負荷大きい東大諦め気味。(今思うともったいなかったです。)
もし落ちて浪人したら東大を目指そうと判断しました。
③勉強法を調べる
受験勉強の方法をざっと勉強しましょう。
本屋に売っている勉強法の本や、ネットの勉強法、合格体験記を読みましょう。
勉強法を知らないのに計画を立ててもしょうがないですし、
やみくもに勉強をはじめても中々良い結果は出ません。
-私の場合:約1週間、受験本やネットで勉強法を読みあさりました。
この情報社会、嫌というほど情報がありますので(玉石混交ですが)、
とにかく色々読んで見ましょう。たくさんある良い情報の中から
いくつか紹介します。迷ったらどうぞ。
このブログでも当然そういった情報を発信していきます。
おすすめ本
おすすめサイト
④計画を立てる
①②③をやる事で何をすべきか見えて来ていると思います。
ざっと計画を考え、まず何をするか決めましょう。
どうせ計画はやっている内に変わるので、
計画を立てるのに、のめり込みすぎないようにしましょう。
※計画を立てるのは楽しいですが、計画を立てても成績は上がりません。
-私の立てた計画:目指す大学は東工大、慶應、早稲田のいずれか。
よって勉強する科目は英語、数学、物理、化学の4科目
国語と社会は最後まで勉強しない(高校の授業中に最低限覚える)
※ただし模試の途中結果を見ながら軌道修正し最後にちょろっとやるかも
物理・化学は夏休みからで間に合う。
まずやるべき事は英語と数学の基礎!
⇒英語は中学英語から不安だから中学英文法の復習
⇒数学は解法暗記。青チャートを中心に、とにかく
代表的な問題を覚える。
⑤実際に勉強して計画を変えて行く。
実際に④で立てた計画を元に勉強をしましょう。
勉強しているうちに自分に足りないものが見えて来ます。
それを元にそのつど計画を修正し、勉強法も工夫し進めていきましょう。
最初立てた計画を守るのが目標ではないです。
志望校に受かるのが目的です。必要であれば、ばんばん計画を変えましょう!
-私の場合:英語⇒そもそも中学レベルの単語すら知らなさ過ぎて、
文法の勉強も捗らない。出て来る単語を調べていると進まない。
まずは簡単な単語帳で出て来る単語を暗記しよう。
数学⇒解法暗記するには理解が必要。
そして解答を読んでいても、全く理解できない。
結局自分で手を動かさないと何をしているのか理解出来ない。
そして手を動かそうとすると計算力が低すぎて時間がかかる。
まずは計算力を身に着けないとそもそも勉強にならない。
基礎が大事だと思い、かなり簡単な所から受験勉強を始めたにも関わらず、
その認識すら甘いほど自分の学力レベルが低い事に、
勉強をはじめる事ですぐ気づく事が出来ました。
そして、すぐに計画を変えて動き出す事が出来ました。
とにかく①~⑤をやって見れば、受験勉強の海原に出る事が出来ます。
最初の一歩を踏み出しましょう!